4曲同時進行でやってた仕事の半分終わり、
山を超えたところでようやく竹中直人さんにいただいたCDと本を楽しむ時間ができたのでブログに記したい。
まず、竹中さんが玉置浩二さんと作り上げたアルバム「ママとカントリービール」を聴いた。
作詞と歌は全て竹中さんで、作曲とプロデュースは玉置浩二さんという贅沢なアルバムだ。
タイトルとなっている一曲目からガツン。
~行かないで母さん~
この強い言葉と内からわき起こる悲しみは一体何なんだろう。
普通の大人なら(いや逆に子供こそ)自然に泣いてしまうかもしれない。
シンプルなリズムにアンビエントで暖かいシンセサウンドがバックで奥行きががあるサウンドなのだが、
歌声は言葉がそこにあるように、ものすごく近くで鳴っている。
竹中さんの実体験なんだろうか。聞いてみたい。
アルバム終盤では、竹中さんらしいアヴァンギャルドな部分もあり、そこは安定の奇人を演じる竹中さんだ。
「ベロのついた赤い財布」「あなたはダッタン人」で垣間見えた役者としての竹中さんの鬼気迫る表現はただただ圧巻。
僕は10代の頃に、竹中さんをはじめとする、どマスではない、内面をえぐるようなオルタナティブな芸術家達の作り出す世界に触れて来た。
そしてのめり込んだ。10代という多感な次期に。
一瞬してあの頃にふり戻された。
若かった自分に再び会えたのだ。
そして、今、「役者は下手なほうがいい」を読んでいる
読みはじめて5分も経たぬうちに涙が流れた。
竹中さんの生い立ち~学生時代までの部分だけで泣けてしまう。
こう言うとおこがましいのだが、なぜ竹中さんが僕の音楽をずっと聴いてくれたのかわかった気がした。
そして、竹中直人という偉大な表現者がどのように形成され、どういう苦労があったのか感じられる本だ。
詳しくはネタバレになるので言えませんが、竹中さんの映画や舞台が好きな方は是非読んでみてほしい。
忙しい人に直接感想を送るのは野暮なのでここに書きました。
竹中さんが見てくれますように。。。